合同数について

  1. 日時:2019年12月 6日(金) 17時30分から
  2. 場所:東京大学教養学部18号館ホール(詳細はこちら

東京大学 理学部 数学科・准教授

【講義概要】

合同数とは,三辺の長さが有理数であるような直角三角形の面積として表される整数のことです.例えば,6は三辺の長さが3, 4, 5である直角三角形の面積なので合同数です.また,5や7も合同数になりますが,1は合同数ではありません.与えられた整数が合同数であるかどうかを判定することは,長い歴史を持つ古典的な問題ですが,実は,楕円曲線や保型形式といった,現代整数論における中心的な研究対象のいくつかと結び付くことが分かっています.この講義では,合同数と楕円曲線の結び付きについて,できるだけ初等的な立場から紹介を行うとともに,最近の研究でどのようなことが分かってきたかについてもお話ししたいと思います.

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