東京大学 教養学部 教養学科・准教授
【講義概要】
美しいとか醜いとか、ひとそれぞれだもの考えたってしょうがないよ ―― と、ガチガチに主張はしなくても、何をどう感じるかなんてことが学問の対象になるのだろうか、と声には出さず訝しく思う方はやっぱり少なくないはずです。「なるんです!」―― と、ガチガチに主張する気力も資格もありませんが、ともあれチョビっと考えてみます。「美」や「醜」と真正面にぶつかるのはあまりに怖いので、「joli」というフランス語(とりあえず「きれい」と「かわいい」のあいだぐらいでしょうか)を例に、新しい感じ方が登場してきたかも、という歴史的なモメントのひとつを眺めてみましょう。というわけで、まかりまちがってタメになる話になったりしたらむしろビックリです、どうぞ、冷やかしというぐらいのお気持ちでいらしてください。