素敵な数、素数の話

  1. 日時:2015年1月23日 17時30分から
  2. 場所:18号館ホール(詳細はこちら

東京大学大学院 数理科学研究科

【講義概要】

2以上の自然数であって、1と自分自身以外に約数のない数を素数といいます。2から始まり、3、5、7とつづきます。この辺ではだいたい半分くらいは素数ですが、数が大きくなると、素数の割合はへっていきます。素数の密度に関する法則性は素数定理とよばれ、ガウスが発見し、ド・ラ・バレ・プサンによって証明されました。ユークリッド原論では無限個の素数の存在が証明されていましたが、素数は量的にもたくさんあることが保証されているのです。「犬も歩けば素数にあたる」、というわけです。コンピュタで使われている公開鍵暗号は、素数がたくさんあることと、因数分解の難しさが基礎となっていて、これが鍵作成の自由度が高く推測されにくい理由です。講義では素数の密度と整数論的な性質、応用として公開鍵暗号の原理を話したいと思います。

【キーワード】

素数、フェルマーの小定理、公開鍵暗号、素数の密度

【参考図書】

村上雅人 著「はじめての整数論」(海鳴社)
整数論の初歩が書かれているので、参考されるとよいでしょう。

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