ウイルス感染のメカニズムと薬の開発法

  1. 日時:2020年 5月 8日(金) 17時30分から
  2. 高校と本学学生へのオンライン配信のみ

東京大学 教養学部 統合自然科学科・教授

【講義概要】

2019年、中国の武漢で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生が確認された。これはSARSコロナウイルス-2(SARS-CoV-2)がヒトの細胞に感染して引き起こす急性呼吸器疾患である。世界的な大流行(パンデミック)によって感染者は200万人以上、死者は13万人以上にのぼり、現在日本では全国に緊急事態宣言が出されている。このような事態を収束させ、これまでの日常生活を取り戻すためには、ワクチンや治療薬の開発が急務である。ではウイルスの感染や増殖を阻止するような薬は、どのようにして開発されているのだろうか。これを理解するために、この講義ではまず、ウイルスがどのようなメカニズムでヒトの細胞に感染し、増殖するのかを解説する。次に、その仕組みに基づいて、さまざまな抗ウイルス薬がどのように設計・開発されるのかについて概観する。

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