文化遺産の3次元デジタルアーカイブと展示

  1. 日時:2014年7月18日 17時30分から
  2. 場所:18号館ホール(詳細はこちら

東京大学 生産技術研究所 先進モビリティ研究センター

【講義概要】

 本講義では、世界各地の文化財を対象とした3次元デジタル化、解析、表示方法について紹介する。3次元デジタル化では、レーザレンジセンサと呼ばれる計測システムを用いたデジタル化手法と、国内外の大仏像、アンコール遺跡、ローマの建造物・彫像といった貴重な文化遺産をデジタル化した例を示す。得られた3次元モデルからはこれまでの写真や図面といった資料に代わって様々な情報を得ることができる。そこで3次元モデルを解析する手法や、建築学・美術史学などの観点から建造物の構造解析や歴史的背景を解明した例などを紹介する。失われた文化財を仮想復元展示する手法としては、現実世界にCGモデルなどの仮想物体を重ねて表示して見せる複合現実感(Mixed Reality: MR)技術が近年用いられている。遺跡現地でゴーグルやタブレットを通して見ると往時の様子を体験することができる。講義内では、このような技術を使って飛鳥京や平城京、ローマの神殿などを復元展示した例も併せて紹介する。

【キーワード】

コンピュータビジョン、バーチャルリアリティ、複合現実感、デジタルアーカイブ

【参考図書】

池内 克史、大石 岳史 編著 『3次元デジタルアーカイブ』 (東京大学出版会)

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