ホログラフィックメモリー:ブルーレイディスクの次の光メモリーはどうなる?

  1. 日時:2013年10月4日 17時30分から
  2. 場所:18号館ホール(詳細はこちら

東京大学 産技術研究所 光電子融合研究センター

<講義概要>

 光ディスクはCD、DVD、BD(ブルーレイディスク)と発展し、BDの発展形である最新のBD-XL規格では、ディスク1枚あたり最大で125ギガバイトの記録容量が実現されている。これらのメモリーの記録再生の基本原理はどれも同じで、記録マークを微細化することによりCDの650メガバイトから記録密度を向上させてきた。しかし、光メモリーの記録密度には物理の法則の定めによる限界がある。現在の光ディスクはその限界にかなり近づいており、これ以上の記録密度向上を実現するには新たな記録再生の原理を導入する必要がでてきた。今回の講座では、光ディスクの記録再生の原理はどのようになっているのか、どのような物理法則により光ディスクの記録密度の限界が決まるのか、についてわかりやすく解説し、さらに、これまでの光ディスクの限界を打ち破る光メモリーであるホログラフィックメモリーについて解説する。実はホログラフィックメモリーは古い技術である。原理が提案されたのは1940年代後半であり光ディスク登場のはるか以前である。にもかかわらず現在でもまだ実用化には至っていない。しかし、近年いくつかのブレークスルーがあり、少しずつ実用化への光が見えつつある。この点に関しても紹介する。

close