中間値の定理を巡って

  1. 日時:2013年1月25日 17時30分から
  2. 場所:18号館ホール(詳細はこちら

東京大学大学院 数理科学研究科

<講義概要>

 皆さんは「トポロジー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 数学の一分野,とくに幾何学の一種ととらえられるべきものです.トポロジーの基本概念のひとつに関数や写像の連続性があげられます.連続関数に対する「中間値の定理」を題材に,トポロジーがどんな数学,幾何学であるかを皆さんに知って頂こうというのが,この講義の主旨です.
 ところで,中間値の定理がどんなものなのかをご存知の方は,「当たり前のことを述べているに過ぎない中間値の定理について,いまさら何を言うことがあるのだろう」と感じるかも知れません.しかし,実はこの中間値の定理には,大きな力が秘められています.たとえば,中間値の定理を使って,以下の主張を証明することが可能です --- 平面内にふたつの有界領域が与えられているとしよう.このとき,その平面内の直線であって,そのふたつの領域のおのおのを面積の等しいふたつの部分に分けるものが存在する.

close